タイアップについて

今回出す本の方にも書いたのですが、スロットの5号機というのはもはやタイアップ号機と言えるほど
原作ありきで出すものが多いわけなのですが、このタイアップ、と言うのがどう言う位置づけなのか
その辺を考察してみるとなかなか面白いな、とか思ってですね。
 
タイアップの種類としては
・人物タイアップ(KODAKUMI、BONJOVI等)
・アニメ/マンガタイアップ(エヴァエウレカ等)
・映画タイアップ(ロードオブザリングスターウォーズ等)
・ゲームタイアップ(夜勤病棟、天空のシンフォニア等)
 
がほぼ全てと言えますが、その中でも特に多いのがマンガ/アニメタイアップ。
旧作新作さまざまなジャンルから毎年リリースされていますね。
 
で、その機種の背景や演出を見るとその作品がどう言う位置づけでスロ化されたかが伺えたりします。
たとえばエヴァなんかは、新劇場版・破が出た直後にリリースされたわけですが
物語のネタバレと呼べる部分(ビーストモードとか)が無い辺り、スロットを呼び水にして
映画を見に行かせよう、という意向が見えてくるわけですね。
(まあ開発の時期というのも絡んでる気がしますがその後のパチ福音にもいえる話なので)
逆にエウレカなんかはボーナス後に全話あらすじをやったりエピソードBBでエンディング流したり
打ち込むだけで大体のシナリオがわかるように作られたりします。
これはリメイクや今後のメディア展開がないであろう、という意味合いで作られたのかな、とか
そんなことを勝手に想像したり出来ます。
 
ただ、演出的には使いたいんだけどネタバレは控えたい、そんな時があったりします。
前述のビーストモードとかなんかはいわゆるラッシュ的なモードでは使いやすいだろうなと思うわけで。
そこに至るまでの演出を作るとネタバレなので、と言う意味で無理(だと思う)でしたが。
 
その辺を演出のツギハギでうまいこと省略しているのがスロットのうまいところ、と言う機種もあります。
今回気になったのがデビルマン悪魔復活。
デビルマンは今後の展開とか(多分)ないので基本的には全ネタバレOKなのですが
マンガ的にはOKでも一般的にはNG演出が多々あるのが問題。
サバトボーナスとかシレーヌバトル、その辺はまぁいつもどおりですが
ART「ARMAGEDON」は"最終決戦"だけあってネタバレすると人類全滅後の話なんですよね。
BIG中にシレーヌ倒したり通常時のイベント勝利などから突入しますけど
よくよく考えるとダメじゃんそれ!という気がしないでもない。
けど打ち手にそう感じさせないのは良い作りかなと。
 
一般的にNGというので引っかかったのが[崩壊]ステージ中の牧村家襲撃演出。
いつもどおり美樹が襲われる
 →明が助けに行く
  →間に合わず
   →ピキーン!
    →演出発展
     →ARMAGEDON
というのが一連の流れ(多分間に合ったらボーナス。引いたことないけど)ですが
これ、省略してる部分が実にグロい。
原作どおりに行くと
 
サタンとして覚醒した涼がテレビ出演、デビルマンの正体を明かす
→牧村家が悪魔を匿っているというニュースが流れる
 →暴徒と化した人間が牧村家を襲撃する
  →明が助けに行く
   →明が家に到着したときには生首状態で串刺しにされてる美樹
    →人間全員ころころする!
     →残ったのはサタン一味とデビルマンのみ
      →最終決戦
      
こんな流れ。マンガだからいいけどフルカラー3Dで美樹の首とかでたら
演出が熱いもくそもねーよ!というか訴えられるレベル。
実際のアニメも多分ここまで流してないんじゃないかな、見てないけど。
 
マンガの方、というかスロでも明の台詞が出ますがかなり切ないんですよね。
うろ覚えですが
涼に裏切られ人間に裏切られ、人間を滅ぼそうと葛藤する最中独白で
「美樹!君がいるかぎり俺は悪魔にはならん!君がいる限り俺は悪魔人間(デビルマン)だ!」
 →生首
「(燃える牧村家をバックに)もう俺には何も・・・だがサタン!貴様だけは許さん!」
  
この辺をうまく省略して熱い演出として作り出したユニバなかなかやるじゃん、と言える。
涼覚醒演出なんかもうまく作られてるのでデビルマン打ち込んだ後は
原作を読み直してみたりすると面白いと思います。いや本当に。
 
というかスロデビルマン、原作ファンにも結構評価が高いらしいですね。いいことだ。